十二弟子のアンデレ④ 世界の架け橋

今月は十二弟子の中のアンデレに焦点を当てながらみことばに聞いている。最終回となる今回は、彼が世界伝道とどう関わりがあるのかに焦点を当てる。あわせてアンデレとピリポとの関係性の近さについて触れる。

アンデレとピリポ

今月は十二弟子の中のアンデレに焦点を当てながらみことばに聞いている。アンデレは十二弟子の筆頭格であるペテロの弟。過去3回の宣教でアンデレが家族伝道に貢献した人物だということ。また、子ども伝道にも貢献した人物であり、終末にも関心がある人物だったことを確認した。最終回となる今回は、彼が世界伝道とどう関わりがあるのかに焦点を当てる。

本題に入る前に、もう一つアンデレについて気づかされたことがある。それは、アンデレとピリポは比較的親しかったのではないかということ。マルコによる福音書3章などで十二弟子の名前が語られるところでは、アンデレに続いてピリポの名前が登場する。ヨハネによる福音書1章44節には、「ピリポがアンデレとペテロとの町ベツサイダの人であった。」と語られており、彼らが同郷の出身だっただけでなく、大抵は兄のペテロの名前が先に書かれているのが、ここではアンデレが先に書かれ、ピリポとの関係の近さが示唆されている。
5千人以上の人々にイエスが5つのパンと2匹の魚で全員に食糧を提供する話しでは、アンデレの前にピリポが話しているのも、こう考えると腑に落ちる。そして、今日の箇所でも二人が一緒に登場しているのを見ると、彼らはやはり親友だったのではないかと推測できる。

世界の架け橋

ヨハネによる福音書12章20~26節(161p)

20 祭で礼拝するために上ってきた人々のうちに、数人のギリシヤ人がいた。21 彼らはガリラヤのベツサイダ出であるピリポのところにきて、「君よ、イエスにお目にかかりたいのですが」と言って頼んだ。

22 ピリポはアンデレのところに行ってそのことを話し、アンデレとピリポは、イエスのもとに行って伝えた。

4つの福音書のうち、ここでだけ語られている物語。イエスに会いに来たギリシャ人たちをイエスに引き合わせたのも、やはりアンデレであった。十二弟子の中でのアンデレの役割は、言わば相談窓口、そしてイエスへの取り次ぎ役だったと言えるのではないだろうか。イエスといつも行動を共にしたペテロとヤコブとヨハネのように目立った活躍をしたわけではないが、彼なりに役割を忠実に果たしていった弟子だったと思われる。アンデレは様々な人をイエスに繋いでいく役割を果たした弟子であった。

世界伝道を夢見たイエス

23 すると、イエスは答えて言われた、「人の子が栄光を受ける時がきた。24 よくよくあなたがたに言っておく。一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それはただ一粒のままである。しかし、もし死んだなら、豊かに実を結ぶようになる。25 自分の命を愛する者はそれを失い、この世で自分の命を憎む者は、それを保って永遠の命に至るであろう。26 もしわたしに仕えようとする人があれば、その人はわたしに従って来るがよい。そうすれば、わたしのおる所に、わたしに仕える者もまた、おるであろう。もしわたしに仕えようとする人があれば、その人を父は重んじて下さるであろう

ピリポとアンデレがギリシャ人たちをイエスに引き合わせたことで、イエスは自分が十字架につくべき時が来たことを悟った発言をしている。地上で与えられている時間が短いことを実感したイエス。そんなイエスが弟子たちに強調したのは、自分に従う者を神は重んじて用いて下さるという内容だった。そして、それこそ人類がこの世に生を受けた究極の目的であり、存在理由だと福音書は伝えている。

今回の箇所の文脈は、イエスが十字架のあがないの死を遂げて復活した後に、世界伝道が始まることを予見しての内容である。イエスに従う者を父なる神は世界伝道にも用いて下さるとの励ましである。
今週から次週にかけて世界祈祷週間を持つ。世界伝道が豊かに展開していくことはイエス・キリストの初めからの悲願である。そのために自分の命も惜しまなかったイエスのように、今日まで数えきれない人々が世界伝道に遣わされ、時に殉教の死を遂げて行った。昔も今も、命の危険と隣り合わせの地域で宣教に励んでいる宣教師が多数いることを共に覚えたい。

11月30日は聖アンデレ記念日

伝説ではアンデレは最終的にギリシャ半島のアカヤ州に伝道に出かけたと言われている。この時のギリシャ人たちとの出会いがきっかけだったのかも知れない。出会う一人一人を大事にしていくようなアンデレならではの伝説だと言える。スコットランドの白の×印に水色の国旗はアンデレが殉教した時の×印の十字架を模したものだと言われている。ルーベンスも「聖アンデレの殉教」で彼の×印の十字架刑による死を描かれている。アンデレは人知れず、多くの信徒を世界伝道に目を向けさせることに貢献した弟子だったことが改めて伺える。

現在もキリスト教の教派の中には11月30日を聖アンデレ記念日とし、この日には世界伝道に関する説教をする教派もある。私たちもそれに習いたい。世界伝道がイエスの悲願であったことを私たちも理解し、今年も共に世界伝道のために祈り、献げ、世界に福音をつないでいきたい。

 

2023年11月26日(日) 北九州キリスト教会宣教題
十二弟子のアンデレ④ 世界の架け橋

礼拝動画は下のリンクからご覧ください。

https://www.youtube.com/live/8LTV5EmEfmM?si=8YVJu0KHQy6JJupp