目からウロコの創世記シリーズ⑥ 第四日:大気の完成

じめに

聖書は、神の存在と、神が計画された人生の目的を忘れてしまった人類へのラブレターです。第一章の冒頭から神様は人類に物心両面で積極的に関わり続けておられる人格(神格)を持ったお方だということが語られています。そして、神様は人類史上最も特筆すべき、地上における六つ(六段階)の創造の業を成し遂げられたと主張しています。天地創造の前半三日目までは、この後に登場する地の生物を育むために環境を整えていかれた様子が語られていました。それは一つ一つ計画性と愛情を込めたものでした。

それでは第四日はどんな内容と役割を担っているのでしょうか。それは第一日から第三日を通して計画的に地球環境を整えられた神様の業が、「透明な大気」という形でようやく完成したことを伝えているのです。第二日にだけ言及がなかった神の「良しとされた」という言葉がこの段階になって登場するのは、こうした理由によるものと考えられます。

創世記1章14-19節(旧約聖書1p)

1:14 神はまた言われた、「天のおおぞらに光があって昼と夜とを分け、しるしのため、季節のため、日のため、年のためになり、
1:15 天のおおぞらにあって地を照らす光となれ」。そのようになった。
1:16 神は二つの大きな光を造り、大きい光に昼をつかさどらせ、小さい光に夜をつかさどらせ、また星を造られた。
1:17 神はこれらを天のおおぞらに置いて地を照らさせ、
1:18 昼と夜とをつかさどらせ、光とやみとを分けさせられた。神は見て、良しとされた。
1:19 夕となり、また朝となった。第四日である。

疑問が解ける第四日

聖書をはじめて読む人が疑問に思うことがあります。それは第一日目に神様が太陽と思われる「光」を創造したにもかかわらず、第四日目に「天のおおぞらにあって地を照らす光」が登場するからです。この疑問に光を投じるのが、これまでの解釈から導き出される四日目の内容です。すなわち第一日から第三日までの神様の業により、すりガラスのように半透明だった空がついに透明な大気になったということです。第四日目になってようやく地上からはっきりと太陽や月や星が観察できるようになったと聖書は説明しているのです。
実はこれは聖書全体の特徴です。最初は理解できない内容が、後で分かるように工夫されているのです。この特徴を理解し、わからない部分は付箋やメモなどを残すようおすすめします。

それぞれに存在目的を与える神

創世記第一章で見落としたくないのが、神様が地上を創造する際に必ず存在目的を与え、役割分担をされることです。神様は太陽と月と星に14節で語られているような存在目的を与えていかれます。地球が約1日で自転する仕組みによって光(太陽)には昼と夜を区別する役割を与えています。しかも深掘りすると、光は同時にキリスト(また聖書・神への信仰)を示唆していると考えられます。昼の時間帯を通常の生活の営み全般、夜は試練の中にある期間として捉えることができます。これらを通して神様は人類を24時間常に守り、導いて下さると宣言しておられるのです。

また、これらを「しるし神様の特別なご計画を開示する手段)」のために人類が用いることができると教えています。皆既日食や赤色月食など、特別な天体現象が起きる時に神様の人類に向けた特別なイベントが起きるしるしになります。黙示録に登場する世の終わりのしるしとしても用いられます。あるいは星についていえば、救い主が生まれるしるしとして神様が用いられたことは有名です。この出来事を察知したのはイスラエルよりも東に住む別の国の賢者(東方の博士)たちでした。しるしは全人類のために人間を創造する前の段階から神様が計画的に準備しておかれたことを第四日は明確にしています。

季節・日・年も同じです。文字通りの地上での役割だけでなく、聖書を通して語られる将来預言に関わる事柄として神は用いるご計画があったことが示唆されています。神様は人類を暗闇で象徴されている見通しの利かない世界にいつまでも放置されるようなお方ではなく、ご計画に従って私たちを光の中(見通しが利く、確信を持って目標へと向かっていける人生)へと導いて下さる救い主だということが語られているのです。神様の被造物には一つ一つ存在目的が与えられているということは私たちへの希望なのです。

創造論と進化論

現代の教育現場では「進化論」が主流であり、この宇宙も私たちの命も、長い歳月をかけた偶然の積み重ねによって誕生したと教えられます。しかし、第四日の記述が示すのは、緻密な計算と明確な意志に基づいた「目的のある創造」です。

近代科学の父アイザック・ニュートンにまつわる有名なエピソードがあります。ある時、彼は精巧な太陽系の模型を作らせました。それを見た無神論者の友人が「これは誰が作ったのか」と尋ねると、ニュートンは「誰でもない。偶然にできたのだ」と答えました。友人が「そんな馬鹿な、これほど精巧なものが偶然できるはずがない」と反論すると、ニュートンは静かに諭したといいます。「この粗末な模型さえ、君は誰かが作ったと信じるのに、本物の宇宙が誰の手も借りずに偶然できたと信じるのはなぜか」。

太陽や月が単なる偶然の産物であれば、そこに人類の歩みを導く「しるし」や「季節」としての役割が宿るはずもありません。天体が完璧な秩序を持って配置され、大気が整えられたのは、そこに神様の豊かな愛情とデザインがあったからです。私たちは、決して冷たい偶然の中に放り出された存在ではありません。聖書はこう宣言しています。

天は神の栄光をあらわし、おおぞらは手わざをあらわす。」(詩篇19篇1節)

この第四日の完成を通して、神様は今も私たちに語りかけておられます。あなたが偶然の産物ではなく、神様の明確な目的の中に生かされているというこの「創造論」の視点こそが、混迷する現代において、私たちの人生に真の意味と揺るぎない希望を与えてくれるのです。

2026年2月15日(日)   北九州キリスト教会 宣教題
「⑥第四日:大気の完成」 

礼拝動画はこちらからご覧ください。

 

【補足:「創造論と進化論」の例話・事例とその出典】

1. ニュートンの太陽系模型(アイザック・ニュートン)

  • 内容: ニュートンが精巧な太陽系の模型を作らせた際、無神論者の友人が「これは誰が作ったのか」と尋ねました。ニュートンは「誰でもない。偶然できたのだ」と答えました。友人が「そんなはずはない」と反論すると、ニュートンは「この粗末な模型さえ誰かが作ったと信じるのに、本物の宇宙が誰の手も借りずに偶然できたと信じるのはなぜか」と諭したというエピソードです。
  • 出典: 科学者アイザック・ニュートンの伝記やキリスト教の例話集で広く知られています。

2. 廃品置場のボーイング747(フレッド・ホイル)

  • 内容: 天文学者のフレッド・ホイルは、生命が偶然(進化論的プロセス)によって誕生する確率を、「廃品置場を竜巻が通り過ぎた後、そこにボーイング747が完成している確率と同じだ」と表現しました。複雑な機能を持つ宇宙や生命には、知的な設計者が不可欠であることを示す有名な比喩です。
  • 出典: フレッド・ホイル(イギリスの天文学者)の著書や科学哲学の議論。

3. 時計職人の比喩(ウィリアム・ペイリー)

  • 内容: 道端に時計が落ちていたとして、その複雑な歯車の噛み合わせを見て「これは自然にできたものだ」と考える人はいません。必ず時計職人の存在を確信します。それよりも遥かに複雑な天体の運行や人間の体には、さらに偉大な「設計者」がいるはずだという論理です。
  • 出典: ウィリアム・ペイリー著『自然神学』(1802年)。