箱舟

洪水物語⑧ 約束を果たす神

箱舟から出たノアたち。最初にしたことは神に自分たちの命を贖って下さったことに対する献身を表す礼拝でした。神が予めノアに用意させた清い動物たちの中からか彼らは最上の物を選んで神に捧げました。命の「尊厳(そんげん)=尊さと厳しさ」を知った者でなければ命を大切にすることはできず、自分も他人も許すことはできないのです。それを徹底的に思い知らされたノアたちでした。

洪水物語⑦ 洪水後最初の礼拝

聖書で最初に具体的な礼拝が伝えられているのは創世記4章のカインとアベルの箇所です。ただし、正確には彼らの両親アダムとエバが神に対して罪を犯した時、神が羊と推測される生き物をご自身の手を血に染めて罪のあがないと赦しを象徴する毛皮の服を与えられた箇所が原点になっています。その後、アベルに代わるセツとその子孫がその時代から共同で神の御名を呼び求める礼拝をするようになったことが報告され、これに続いて具体的な礼拝の姿が語られているのが箱舟から出たノアたちが行った礼拝です。この箇所から知らされる神の思いと決意を汲み取りながら、神に受け入れられる礼拝について理解を深め、神の御心に生きる者とされましょう。

洪水物語⑥ 希望の鳩と歴の意味

前回と今回の間にあたる洪水物語の7章17~24節は解説だけに留めておきます。洪水が40日間続き、やがて箱舟が浮くほどに水が増し、やがて地上の最も高い山々よりも15キュビト(約7m)水位があがったと報告しています。箱舟に入らなかったすべての陸にいた生き物は滅びたと聖書は語ります。この状態が150日間(約5ケ月間)続いたと聖書は証言しています。今回はその続きから解き明かしを始めます。

洪水物語③ 箱舟設計図の秘密

非常に大雑把ですが、聖書の暦によれば、今から6千年前(紀元前4千年頃)にアダムとエバが歴史に登場します。その後、ノアが生まれるまでのわずか千年の間に人類は神に背いて生きるようになったと聖書が語っていることに衝撃を覚えます。そのためノアが600歳の時に神が警告された全世界を滅ぼす洪水が起きるのです。これが今から約4千4百年前頃に起きたとされるノアの洪水物語。それは、罪と裁きと滅びと地獄から一人でも多くの人を救い出そうとされる神の救いの御業についての物語なのです。